10・トレーダーの成長段階と自己メンタリング

終章 自己メンタリング

 

ここまでリアルトレードを用いて、手法・資金管理について説明しましたが、

これを丸覚えしても勝てないのがトレードです。

 

医者や学者でも勝てないのですから、このことは明らかな事実としてあります。

学者でも勝てないのに、自分が勝てるのか?

 

そんな気持ちになるかもしれませんが、知識でなく、他の部分を身に付ける事で勝つようになれます。

知識や記憶力は、あるに越した方がありませんが、無いなら、諦めて下さい。

 

大量の知識は、FXで勝つのに必須ではありません。

必要な知識だけあれば、大丈夫です。

 

FXに必要な知識は実はそれほど多くありません。

中学校の一科目の一年分もないくらいです。

 

では、知識以外の何が必要か?

 

声高に「メンタルです」と回答します。

 

こちらは必須になります。

 

メンタルに重要性を感じていない人もいると思うので、

まず、FXの成長段階を追ってみました。

目安になればと思います。

 

階段

 

1・基礎学習

口座開設や為替売買の基礎の学習

FXに興味を持ち、始動する段階

 

2・テクニカル重視

四本値、チャート分析、相場理論など、質より量の学習段階。

デモを使ったトレーニング段階。

 

3・実践

最も楽しい瞬間であると同時に、理論通り勝てない事に悩み始める段階。

更ならるテクニカル・インジケーター・情報商材に手を広げる。

テクニカルの組み合わせで勝てると思っている。聖杯を探すのもこの時期。

 

4・迷える子羊

何が正しいのか、なぜ負けるか理解できない段階

当初の夢が砕かれ、何をして良いか解らなくなる。ここで退場・休場所する人も多い。

聖杯があるのか無いのかさえ迷っている。

更に情報を広げドツボに嵌ったり、書籍・商材などの情報の矛盾を説明できない状態。

 

5・メンタル

メンタルが重要である事に気付き、再出発する段階。

4で脱落する人が多いが、ここからが一番難しいと気付いている段階。

故に、ここでの脱落者も多い。

 

6・確立・覚醒

聖杯はないと気付き自らの理論・手法が確立する。

負けにくくなるか、突然勝ち始める時期。

もっとも調子にのる段階。ゴールが見えて来ただけに、油断して「ふりだしにもどる」人もいる。

その後、再帰する人、疲れ果てて退場する人に分かれる。

 

7・安定

迷いが無く、他の情報に影響されなくなる。

「これをやれば勝てる」事が解り、精神的に別の境地になる。

資金管理に無理をしなければ着実にお金を増やせる段階。

ここに一度到達したら、FXを辞める事はほぼ考えない。

 

8・不明・トップトレーダー

ウォール街の上位常連、BNF氏など。

ネット上で遭遇するのは困難な、相場巧者達。10億・100億のレベル。

 
9・不明・レジェンド

ソロス、バフェット、リバモアなど

お金の概念さえ超越して哲学レベル。

金額面では、国が頭を下げるような人。

 

 

それぞれの段階の中でもさらに分かれると思いますが、大体こんな感じでしょう。

8・9は私が未到達の為、その境地は解りません。

今後、書き加えられるものと信じています。

 

 

自己メンタリング

頂上

 

メンタルは空気のようなもので、常にそこに存在します。

故に、メンタル要素は常に必要です。

 

トレード中も、トレードしていない時もです。

 

トップアスリートがオリンピックで凡ミスするように、強烈なプレッシャー身体能力判断力に影響します。

成長段階を見れば解るように、メンタル面を克服しないと先に進めません。

 

バイアス・錯覚・プロスペクト理論を乗り越えて初めて利益が実現されます。

また、自分なら出来る、まだ負けていない、といったレジリエンスの強さも必要です。

 

テクニカルや資金管理の方法は、続けていればいずれ解るようになりますし、誰かが教えてくれるでしょう。買う事も可能です。

しかしメンタルは個人の要素である為、個別に指導される事はまずありません。

 

つまり、自発的、主体的にメンタル強化に取り組まなければなりません。

自転車競技

故に乗り越えるのが最も困難です。

ここが解らない限り一生テクニカルやEAを探し続ける事になります。

 

イチローや羽生名人は、技術や知識だけで勝っているでしょうか?

彼らは例外なくメンタル面も長けています。

 

知識があるだけで勝てる世界で無い事は解っておきましょう。

 

メンタル力を上げるには

メンタル改善には下記の事が有効です。

・実践・経験

・学習量

・日記付け

 

実践経験と学習には時間お金を伴いますが、ノートを付けるのは無料です。

日記付けをオススメします。

また、メルマガで配布している弱点克服シートは、メンタルを数値で見える化して改善するので、時間・お金とも大幅に近道できます。

 

「メンタリング」というのは、経験あるメンター(指導者)が、対話を主として相手に自発的な成長を促す育成手段です。

しかし、一般トレーダーはこれを自己完結する必要があります。

 

手法・資金管理と同列に「他から知識を得る」という行為では習得できません。

故に、より自発的、主体的に、メンタル面に向き合うという意味で「自己メンタリング」という言葉を使いました。

 

マインドセットという言葉が一番近いかと思います。

自己メンタリング・セルフメンタリングという言葉は辞書には載ってませんので悪しからず。

 

以上で実トレード解説は終わりです。

長編、最後まで読んで頂き、ありがとうございます。

 

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3 thoughts on “10・トレーダーの成長段階と自己メンタリング


  1. すばらしい記事拝見いたしました。
    私もつい最近、トレードは、手法より資金管理が重要、さらに、資金管理よりもさらに重要なのが自己メンタルとようやく気づき、、 メンタルの重要性がいかに大事か思い知らされた気持ちです。

    周りに、プロのトレーダー仲間や、メンターがいないため、毎日孤独にトレードをしてますが、このメンタルだけをどうやって強くするか、、これが一番の戦いだと思います。。

    できれば管理人様と交流を持ちたいくらいです ^^:

    これからも良い記事をよろしくお願いします。応援いたします。


    1. ありがとうございます。

      手法はいつか固定化する時がきますが、メンタルは筋力と同じでずっとケアしていく必要があります。
      「孤独」も、飲み込み乗り越える必要のあるトレーダー業ならではのシチュエーションですね。

      個々にトレードしていても、同じ媒体を通じた同志です。
      このブログやメルマガをイメージ的なコミュニティーだと思えば孤独感も和らぐかもしれませんよw

      今後ともよろしくお願い致します。


  2. Mt.more先生様。
    現在は迷える子羊の状況です。日記をつけるようにします。
    いつも為になるアドバイス有難うございました。

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