禁断の指標トレード

指標発表はトレードしてはいけないのか?

指標発表

危ないからそれはやっちゃいけません。

親や先生はその経験則から、正しい事を子供に教えてくれます。

でも、やりたいですよね?

 

何をするにも個人の責任であるFXで、やってはいけない事も何一つありません。

従って、指標発表もやりたければやれば良し

です。

 

こう言うと元も子もないですが、
やはり負けたくありませんから、負ける可能性の高い事は避けたいですよね。

こんなところに聖杯が?

ガッツポーズ

指標発表の時間に合わせて、ほぼ同値で両建てして損益比率を1:1.5とかにすれば、どちらに動いても必ず利益になるとほくそ笑んだ事はありませんか?

このロジックの主な問題点は、

①スプレッド変動が考慮されていない
②スリッページが考慮されていない

です。

また「どちらに動いても」という算段ですが、実際にはどちらか一方だけに動くのでなく、往復で両方の損切りにタッチする事もあります。
反復横とびのように、うまい具合にそれぞれのSLだけかっさらっていくのです。

そして「ほぼ同値で両建て」についても、保有できたとしてもその後の①②により想定外の損失を被る事がありますし、発表の直前ならエントリー時点で①②が問題になり「同値」の保有自体が困難です。

 

上記のロジックを用いないとしても、個人では情報収集に限界があり、どうしても遅れて情報が入るので相場の動きに先んじるのは難しいですし、
指標発表とはファンダメンタルズそのものであり、テクニカルを完全に無視した動きになります。

MAやボリバンなどのインジはたださえ価格の後追いでしかないですが、指標発表後の価格変動のスピードには全く対応できず殆ど表示させている意味さえありません

つまりダウ理論がどうだとか、グランビルの法則が・・・と雄弁に語ったところで全く通用しません。

このような状況に勝負を挑む場合、丁半博打のギャンブルになるだけでなく、①②の理由により不利な条件のおまけ付です。

 

これらの事情により指標発表時前後はトレードしない方が良いとよく言われます。

確かにその通りですが、私は全てを否定する訳ではありません。

どうやってトレードするか

かべ

指標発表だからとお祭り騒ぎ(以前の私)でとにかくエントリーではただのパチンコですが、
通常のトレードと同じように定めたルールに適合する場合のみ、限定的にトレードするなら良いと思います。

もちろんそのルールは通常ルールと異なり指標トレード用の特別ルールでなければいけません。
通常ルールは通用しませんので。

最低でも①②の不利な状況が払拭されている事をセットアップにしたいところです。
これについては、発表時といえど値が動かない時はありますのでエントリー時点で①も②も問題ないケースはあります。
しかしその後の指標発表次第ではどうなるか解りませんので、完全には払拭されません。

私が最も安全と思っている方法は、
例えば米国の大きな指標発表のある日の、日本時間の内にポジションを取っておく方法です。
当然ですが、指標発表なら必ずエントリーするのでなく通常とおりチャンスの時だけエントリーします。

指標発表前は値動きが緩慢になる上に、ロンドン市場が開く前までは比較的大きな動きが少ないのも日本時間の特徴です。
つまり、むしろいつもより値動きがない状態の時に、ニューヨーク時間の指標発表を想定してポジションを持つという事です。
嵐の前の静けさを利用すると言っても良いです。

エントリールールに適合すればエントリーし、
思惑と逆行すれば素直に損切りします。
リスク許容額はいつもと同じにします。

但し順行した場合は違います。
状況が許す限りニューヨーク時間までホールドし続けます。
こうして充分な含益が出ている状態で指標発表を迎え撃ちます。

含益が大きいからと言って全く油断はできません。
指標発表時はサプライズで無茶苦茶な動きになる事も稀ではありません。
それらの含益は発表後の1分で消えるかもしれません。

カベストップ

逆に言えばに、それほどの破壊力のある利益を得よういうのです。
これぐらいの覚悟は必要です。
とはいえ、充分な含益が確保できている状態では建値決済(ブレイクイーブン)で終わる事も十分可能です。

発表前後で荒くなったスプレッドも含益が吸収してくれます。
問題はスリッページとサーバー通信エラーです。

1月のスイスフランのようなパニック相場ではどのブローカーもチャートさえ更新されない程回線が混雑しました。
あれほどの動きはそうそうあるものではありませんが、もしそうなったら固まったチャートを前にお星様に祈るのが最良の方法です。

というのは冗談ですが、但しこれは停電のリスクなどと同等かと思います。
複数のブローカーに資金を分散させておくのが無難ですが完璧に防ぎきれる性質のものではありません。

 

結局のところ、発表の時間帯でのエントリーは不利である為、避けた方が良い。
つまり発表時の値動きを利用してトレードしたい場合は、その時間帯をさけて(その時間の前後で)トレードする必要がある。
そのロジックは指標用の特別ルールである。

と言う事です。

実際に、思惑通り爆変動をゲットする事は年に数回かもしれませんが、いつもと同じリスクで指標発表の土俵に立てます。

 

カベ破り

その他の方法

また、指標発表後、値動きが落ち着いて方向感が出てからトレードを再開する人も多いと思いますが、ボラが開いた場合はいつもより見ている時間足を1段階下げてトレードするのもありです。

いつも15分足を執行足にしているなら、指標発表後は15分足を環境認識の上位足に使い、1分足を執行足にするなどです。
チャートはいつもと同じ感覚で見て良いですが、当然ながら足が生成されるのは15倍早いですから慣れていない方は注意が必要です。
普段なら1分足だと、価格に対するスプレッドの割合が重くのしかかり同じロジックを用いても成功率や損益に影響しますが、ボラが拡大している状態ではむしろ1分足の方が丁度良い事もあります。

ロット数を下げるという方法もあります。
いつもの2倍ボラが開いて入れないと言う時はロット数を半分にすればリスクは同じになります。
この場合は時間足を変える必要はありません。

また、MAやBBなどの遅行指標は役に立ちませんが、ピボットやフィボナッチなどの先行型指標はある程度機能すると思います。
重要な高値安値のサポレジもこれも該当します。

 

指標発表時の動きはイレギュラー相場と言われますが、
予測不能という事であれば、普段の相場も同じです。
元々、予知力を磨いている訳では無いのです。

要はどう付き合うかです。

いつもと同じ対策は役に立ちませんが要は接し方次第です。
ご機嫌ナナメな家族にはいつもと違う態度で接するように、相手が同じでも状況が違えば対策も異なります。

指標トレードも手法の一つですから、発表時に必ずエントリーすると言う訳ではありません。
そのような事をすれば当然負けるでしょうし、それは指標トレードが危険というよりただのポジポジ病です。
普通、トレードは待ち時間の方が多いです。スルーの時も多いです。

例えば月1回の米雇用統計、その内半分スルーなら、実質エントリーは年6回。
そこから、負けとスクラッチ(薄利や同値の引き分け)を除けば、勝ちトレードは年1~2回かもしれません。
雇用統計だからと言って値が動かない時だってあるのです。

指標トレードで利益を上げている人も当然います。
せっかく自由な相場の世界に来たのですから、他人の言う事を鵜呑みにせずまずは自分でやってみる事です。
ニューストレードは上記の方法論以外も無数にありますが、全て試そうとするのでなく自分が勝てると見込んだ方法を1つか2つに絞って追及する方が良いと思います。

MT4はデモ環境が充実してますからいくらでも試せます。
自転車は転ばなければ乗れるようになれませんし、一輪車が危険だと決めつける必要もありません。

 

 

言いたい事は山ほどありますが、また纏まらず長くなってしまったのでこの辺でおいとま致します。

最後まで読んで頂き、ありがとうございます。

(参考:スイスフラン今後の見通し

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