リアル最低トレード

 

良いトレードを身に付ける為に、悪いトレードから気づきを得る事は必要です。

つい先日の出来事です。

 

反面教師として学んでほしいと思う傍ら、自身への戒めも含め公開します。

恥を忍んで公開するのは初めではありませんが、日頃偉そうに言っている私のクソのようなトレードをご覧ください。

 

公開しようか迷ったのですが、勝ちトレードばかり出してもフェアじゃないですからね。

 

かなりヒドイです。

どのあたりがヒドイかも考えてみて下さい。

 

今回は、小説風に語ります。

(少し長いです。10分くらいお時間のある時にどうぞ)

 

※動画を取る時間までなかったので、雰囲気だけでも、と使い回しですがBGMを入れてみました。お好みでBGMを再生しながらお読みください。音楽(audionautix.com)

例えば、こんな感じです↓

音が大きい場合は、再生前に、右端のボリュームバーを下げてから再生ボンタンを押して下さい。

 

 

 

日華(芥川賞受賞希望作)

 

 

相場のを持たぬ者は、

何もらず

ただ、その日その日をり返す─────

 

by ゲーテ Mt.more

 

 

序章

BGM↑

1月28日(木)

この日は昼から美味しい相場にありついた。

 

GBP/USDは前日から目を付けていた通貨で、

『本日ガチ伸びる』

 

のシナリオを、眼前のチャートパターンが追認していた。

前日からの動きも類推し、確度を増していた。

 

gbpusd1

 

良いポイントだが、最近トレードが出来ておらず、気弱になっていた。

エントリーに躊躇した私を尻目に、価格は順行を始める。

 

ギリギリで999号に飛び込む鉄郎よろしく、遅れながらもエントリーし、アンドロメダ行きに席を取った。

好機は逃したが、まだルール上のトレード圏内だったので、セーフだ。

 

しかし、

 

僅かに判断が遅れ、絶好のポイントを逃した事。

 

些細なこの出来事が、この後、雁字がらめの地獄に落とし、甚大な被害の呼び水となる。

 

 

第一章

第二のミスはすぐに訪れた。

最善のエントリーポイントを逃した事で、いつもより若干不利な状況であった。

しかし順調に含益を増やし、私はきたる爆伸びの前に、適正なポイントで増玉を追加した。

 

このミスは解り辛い。

増玉自体はルール上問題ないが、その増し玉が、最善のポジションに対しての増し玉であり、本来の増し玉より危険度が増しているのだ。

 

それでも私は全ての増玉でフェイバー(含益)を維持していた。

これがミスを曇らす要因にもなっていた訳だ。

 

しかし私はフィーバー気分。

スリーナインでスリーセブン、ご機嫌だった。言葉は古いが、ルンルン気分だ。

 

 

夕方に指標発表がある。

 

本来のルール上、この指標発表は無視に値するしょーもない発表だ。

だが、私は絶好のポイントを逃した悔しさから、増玉を繰り返しており、この指標発表のさざ波を超えるだけの耐久力を備えていなかった。

 

増玉で攻撃力を上げる事は、同等のダメージを覚悟するという事に他ならない。
(私のルールは状況により枝分かれするように作られています)

 

このポジションサイズでの指標発表越えは、私のルール上許容されない。

ジャンクションを前に、通過する資格を有していないようなものだ。

 

そこで私は、発表前に、ルールに適用できるポジションサイズまで建玉を整理した。

しかしここで第三のミス。

建玉をミニマムにしながらも、SL位置の変更を忘れ、SLをビッグポジションにしたままだった。

 

gbpusd

 

安全性は高まるが、本ケースにおいてはチャンスを考慮しない戦略。

本来「指標跨ぎ」は勢いを活かす為、許容最大SLで臨まなければならない。

 

これを超安全策で突入してしまったのだ。

いつもと同じポジションサイズに戻したにも関わらず、直前の増玉・ハイロットの緊張感だけが維持されていたようだ。

 

恐怖は人の判断を鈍らせる。

 

結果、SLにタッチしノーポジションとなり、その後シナリオ通り価格は爆上げした。

わずか5分の舵とりのミスで、999は私を置いて奔りだした。

ルールに従うだけで爆益を得る、イージー局面の筈だった。

 

つまり、

『本日ガチ伸びる』と言いながらノーポジションを選択してしまった事になる。

 

ルーチンワークで、シングルショットでも80pips得られたところ、

5ショットで3pipsで終わらせてしまった。

損失こそ無いが、大魚を逃がしたショックが脳裏に保存された。

 

問題は、

ここからだ。

 

第二章

全てが「シナリオ通り」に関わらず利益に変えられなかった自分への怒り悔しさから、久々にポジポジ病が発病していた。

舌打ちを連発し行動は落ち着かなくなっていた。

 

いつもの自分でなく、完全に変身していた。

「舐めんなよ」

仮にポジポジライダー、ブイスリャーと名づける。

 

彼は、「チッ」という掛け声によって無鉄砲なポジポジライダーに変身するのだ(0コンマ1秒)

相場をとみなし、ところかまわずエントリーして、利益を得る事が悪を滅ぼす事だと信じている。

理性はふっとび、改造された経験はないが、神岡龍太郎も真っ青のカンピューターが行動を支配するのだ!

 

 

この状態は2~3年ぶりだろうか。

彼が出てきて事態が好転した試しは、無い。

 

私は神経を集中し、テンションが上がり、分足に下げ、全てをテクニックだけで相場に参加した。

結果を見ての通り、明らかなオーバートレーディング。

 

gbpusd

 

最後のトレード以外全てがであり、安全性を確保しながらではあるものの、完全な素人トレード

昔はこの状態で全て損失と言う事が良くあった。

 

テクニック分上達しているので何とか切り抜けている。

素人は、上手いトレードに見るかもしれないが、単なる依存症に他ならない。

 

しかし今日のブイスリャーはイケイケながらも安全弁を忘れず、攻守を上手く立ちまわった。

10勝1敗

こうして、この日は何とか大勝ちで終わる事が出来た。

 

これが、最大のミスだった。

 

第三章

BGM↑

 

1月29日(金)

翌日、

日銀の金利発表に大きな可能性を感じていた。

巷も多大な関心をよせている。

 

「全く動かない」か、昨日の「GBP/USD以上の動き」になる事は必至。

0か、100か?

ギャンブルをイメージさせるが、これはエッジである。

 

SLとロットさえ間違わなければ、少額のリスクで大きく勝つチャンス。

仮に相場が動かなければ微損で済むのだから、もちろん、参加希望だ。
(但し時間とプライスアクションを見ながらです)

 

乗務員「乗客の中にビッグチャンスが欲しい方はいらっしゃませんかー?」

「私が、そうだ。」

ゆっくりと右手を上げて、席を立つ、そんな状況だ。

 

第五のミス

 

まさかの、二度寝!
(前にもこんな事があったような;)

時すでに遅し。

 

ドル円のくせに3円近くも動いた後だった。

早起きは三文の徳だが、2度寝は3円損するようだ。

 

スマホの過去チャートは、起きていれば利益に変えられた事を物語っていた。

 

USDJPY2

 

この時、私は、静かに布団を出て、パソコンを付け、椅子に座り、何も発声していないのに、ブイスリャーになってた。

先日のGBP/USDの誤まった勝ちが、行動を正当化していた。

二年も眠っていたスリャーが、二日連続の登板となった。

 

シナリオをことごとく無駄にする自分の不甲斐なさ、取れていた筈の利益、

自己卑下・無念・屈辱・欲望を同時に鍋に入れて出来あがったのは、ダチョウ倶楽部さながらのアツアツの感情であり、

 

年に一度の大相場を言い訳にして、ノールールデスマッチに挑んでいた。

大仁田厚も断るバットマッチだ。

 

いや、まともな人間なら誰でもそうだ。

 

気付くと私は、荒れる大波に、サーフボードを浮かべていた。

 

第四章

 

「お前、何やってんだ!」

 

”君子モア”が私の耳元で叫ぶ。

「タイミングもロットも、ルール外じゃないか!」

「なんてロットをつぎ込んでんだ!一瞬で飛ぶぞ」

 

「いや、これは、その、」

勉強部屋でエロ本を開いている最中に母親にドアを開けられた心境、といえばお解り頂けるでしょうか。

 

椅子の後ろから”君子モア”が、私をハガイ絞めにしてささやく。

「やめろ、クリックするんじゃない、それはお前のルールじゃない」

 

私は「ふーん」と言って、ノータイムでエントリーした。

そんな法律でもあるんですか?といった物腰(ものごし)だ。

 

この後は絵に描いたような破産シナリオで、思惑に逆らって急降下する相場に、あろう事か、SLを移動させ、あまつさえナンピンを繰り返した。

 

「切れ、モア。トレーダー生命に関わるぞ」

「そのポジションはお前にとって害だ。今すぐ保有玉を処分するんだ」

感情に支配され、分析を放棄している」

君子モアが必至の説得を試みる。

 

 

「・・・認めたくないものだな、自分の若さゆえの過ちと言うものを。」

私は訳の解らない言葉を発し、チャートを凝視し、爪を噛みながら、祈る事しかしていなかった。

 

 

「よせ、頭の上に手を置いてマウスから離れろ」

「田舎の母親を呼んである。悲しませたくはないだろう?」

「これ以上エントリーを重ねるな。お前は悪い奴じゃないが、それは悪い事だ」

 

「ポチっとな」

「うおーい!聞いてんのか」

 

三度目のナンピンが即座に刈られたところで緊張の糸が切れ、

僅か『18分』で、先月7倍にした利益を半分にまで減らす大敗だった。

20分で100pips動いているのだから、当然だ。

 

・・・・・。

だがしかし、

まだ、腰のベルトは、回っていた。

 

1時30分、

窓の向こうの雨に、まだ、気付いていなかった。

 

gf01a201503291000

 

 

第五章

私はコンビニへ行き、飯を買い、コーヒーを沸かし、再度、臨戦態勢に入った。

「ラウンド・ツー」

 

バカにつける薬は無いと言いうが、その時”君子モア”は鼻をほじりながら

「もう好きにしたらよろしいやん。わての言葉など聞いておまへんのやろ。」

なぜか関西弁で私を見離していた。

 

と、その時、

「今や!絶好のエントリーポイントやでえ!」

 

意外にも”君子モア”が声高にエントリーを促した。

「ここがお前のゾーンや。ハイロットも狙える!」

「いつものパターンや!」

 

しかし、私は18分の大敗の恐怖心から右手が動かず

「も、もうちょっと安全なポイントで入りたい・・・」

 

大衆が恐怖を感じる場所こそチャンスや!」

「解っておますやろ!?今こそチャンスですたい」

「それがトレーダーじゃろが」

もはや何弁か解らぬ説得を試みる君子をよそに、私の人差し指はクリックする握力を発揮しなかった。

 

そう、見ているのは1分足、2分の遅れが致命的、まして5分も躊躇すれば別世界

しかも年に一度の主戦場、荒れ狂うボラティリティーの中での出来事。

1分30pips不思議時空なのだ。

 

「大敗後だからこそ、ガチガチの安全ポイントだけで入りたい」・・・

「もうミスは冒せない」・・・

結局、1秒を争う場面で、恐怖にかられ、エントリー出来なかった。

10分で50pips上がっていた。

 

 

時間が止まるほどの緊張と恐怖、、無音の精神世界から意識を戻すと、

低音を増した雨音が、屋内と、心を埋めていた。

 

 

USDJPY2

 

幸いにもその後2度のチャンスが発生し態勢を立て直し、損失の7割を取り戻す事が出来た。

しかし「ぶい3」と書いたベルトが腰からは離れない私は、残りの損失も取り返そうと躍起になった。

 

終章

結果的に損失の8割を取り戻す事が出来たのは、翌朝5:30だった。

17時間かけて、18分の失態を取り返す事は叶わなかった。

 

一時は通算利益で終える事も可能だったが、私はそれを放棄した。

その後は疲れ果てて爆睡と思われるかもしれないが、興奮と緊張、悔しさで気が高ぶり、昼まで寝る事が出来なかった。

 

相場に魔物がいるのでなく、自分に魔物が潜んでいる。

10年の経験を積んで、顔を出す悪魔

 

今日の日記に書いておこう

ベルトをしたまま寝るな、と。

 

 

座学を繰り返しても、経験を積まねば形にならず

経験しても、学びを得ぬ者に成長はない。

 

 

三千年を解くすべを持たない者は

闇のなか、未熟なままに

その日そのを生きる

―――――ゲーテ

 

おしまい。

 

あとがき

BGM↑

 

くれぐれも今回の私のようなトレードを行わない様に!

特に増し玉や連撃のポジション取りは、ここだけ見て絶対真似しないで下さい!
(しないか;)

(むしろこの逆をすれば勝てます)

 

多くのブロガートレーダーが、勝ちトレードしか解説しませんが、勝率100%はあり得ません。

どんなに勝っていても、4割前後は負けている筈です。

 

まあ、投稿の半分が負けトレードだと、誰も読まないでしょうけど;

でもそれが実際です。

 

完璧なトレードを続ける事も、完璧な人間もありえません。

ミスから学んでいくしかないと思うのですよ、私は。

 

経験者であっても、泥臭い失態を繰り返しながら、トータルで勝っていくものです。

実力が付いたら、後は楽勝なんて事はないですからね。

 

会社やスポーツ、どの世界でも同じだと思います。

やかに見えても、舞台裏にまみれています。

 

映画「ウォール・ストリート」で、トップディーラーの主人公が、建玉の大きさから損切りできなくなり、友人の警告を無視して大損するシーンがあります。

久しく「損切りできない」という感情を忘れていましたが、まさに同様の事が起きてしまいました。

 

”君子モア”を登場させて描きましたが、全く同じ葛藤が頭の中にありました。

「もう切らなきゃ」「今入らなきゃ」理性で解っているのに、身体が動かない。忘れていた感覚でした。

 

些細な事が、雪だるま式に発展して、後戻りできなくなる。

これはいつもで起こり得る事だと改めて感じさせられました。

 

それにしても、このトレードはヒドイなぁ。。。。

あぁ、TradeViewが憎らしい・・・

 

二日間で犯したミス

エントリーの躊躇
増玉の基準間違い
SLの移動忘れ

 

破ったルール

指標発表直後のエントリー
(値動きを見た飛び乗り)
トレード時間
大敗の禁止
マキシマムロット
SLの後退
無計画なナンピン

 

その他

寝坊

 

ミスがミスを、負けが負けを呼ぶ。

相場に操縦され、リスクコントロールを忘れ、忍耐を欠如した。

 

勝ちたい熱意に反する、矛盾した行動。

偏見に捉われ論理的な決断がてきていない。

 

トレードで損失を重ねる原因の8割以上はメンタル・自己規律です。

 

これを向上させる方法論はほとんど語られません。

手法の解説が大多数です。

 

だから大事なのです。だから勝てるんです。

だから手法を身に付けても勝てないんです。

 

負け癖矯正シート(メルマガ配布)はメンタルも数値化して、成長を視認できるメソッドです。

多岐に亘る弱点も、最も重要な一点に絞って、ひとつずつ改善するので成長効率も良くなります。

 

こんなにミスが多かったら、どこから始めようか迷ってしまいますよね(笑

 

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございます。

 

次回予告

BGM↑

 

 

 

 

 

Mt.moreが怒り狂った

 

自身の不甲斐なさを戒めながらも、相場を乗り切るテクニックを纏めた書の執筆を決意する

 

無鉄砲なスリャーの粗暴を最小限に抑えた核心となる理論

 

無料で配布するが無差別には公開しない

 

本ブログを信頼・応援してくれているメルマガ読者に限るが、トレードの一助になれば嬉しく思う

 

今回の失態は、メンタルの弱さを露呈しながらも、独自テクニカルの有用性を、計らずも証明する形となった

 

メンタルの重要性を推しつつも、最低限のテクニック・知識がなければ、その土俵にさえ乗れない

 

しかしこの理論書は「最低限の知識」にとどまらない

 

私がかつて著名トレーダーに質問し「そこは裁量判断で」と言われた、最後の決断部分を、図説と根拠をもって解説する、言い訳のできないマニュアル

 

 

次回、ルパン三世

『秘伝の書「Rの法則(仮)」』

おたのしみに

いつもどおり無料です。

 

※BGMを選んでいてテンションがあがり、そのノリのまま予告篇を加筆しました;

煽っているわけではないのでご了承を。私が楽しんでるだけです。

 

Rの法則はこちらで公開しました(fx-on出品、無料)

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※以前は直接入手可能なリンクをメルマガでお伝えしていましたが、fx-onさんのシステム仕様変更により直接リンクできなくなったのでこちらからパスを入れて入手ください。

 




 

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