【為替介入予測論①】介入は「いつ」。実弾から読み解く当局の思考

介入は「いつ」来るか

最速なら7/14、濃い線は7/29~上旬くらい。

はじめに言っておきます。これから述べる事は私の分析と対策の共有です。それ以上でも以下でも無いのでよろしくお願いします。

USD/JPYで、160円や162円、節目で165円などが介入警戒の価格帯ですが、ここでの予測は上記のとおり。7/14は少し薄い線ですが、もう明日なのでProBB5公開準備中ですが急きょ今日中に記事にしました。

他人(私)の「予測」を鵜呑みにするのは大変危険です。私もブログで自分の予測を形に残す事にはリスクがあります。プロのアナリストでも大抵外れて恥をかくのがオチです。なので他人の予測など「ハズレる」と思って読むくらいの方が正しいです。

ではなぜあえて記事にするのか何を伝えたいかというと、根拠です。以下にその根拠を述べていきますので、参考になれば幸いです。

上記のピンポイント予想はハズレると思ってもらって構いませんが、この根拠は高確率でアタリと感じる筈です。それに、仮に予測が当たったとしても、勝てるかどうかは別問題です。だから、根拠の方が重要です。

為替介入臨戦態勢。歴史的局面をボーッと過ごす罪は避けよう

まず、「為替介入がいつ来るか分かったら苦労しねぇべ」そう思いますよね? アイ シンク ソー 思います。

たかが予測

ですが半世紀に一度あるかないかのタイミング、大きな動きになるかもしれない。そんな「今」を全力で予測するのは、悪い事ではありませんよね。むしろこの時期に考えなくていつ考えるんですか。来世ですか?いや、今世でしょw

されど予測

介入タイミングには確かなクセがあります。このクセは観測事実であって、予測ではありません。つまりこの観測(クセ)を使って予測する事は、観測結果を未来に投影した場合の試算であり、一定の合理性があると考えます。

癖を知るだけで止めない

癖だけ理解っても宝の持ち腐れです。

  1. 癖に気づく
  2. 癖を利用した介入予測
  3. 介入相場への参加

私もあなたもアナリストでなくトレーダーですので、ここまで詰めて、やっと実践的と言えます。眺める部外者でなく、歴史の当事者になろうではありませんか。今回は全3回シリーズの第1回です。

介入の引き金は、「価格」か「時期」か「変動」か

冒頭の予測を読んで『「縦軸(価格)でなく横軸(時期)」に着眼した予測か。』と思われたかもしれませんが、違います。予測の根拠になっているのは変動です。ボラティリティーやモメンタムと言っても良いです。

歴史的に長らくドル円は80円〜120円のレンジを繰り返すと言われ意識されてきました。ですが、いま当局が重視しているのはレートの数字そのものよりも「短期間でどれだけ急激に動いたか」つまり「急変動」です。もちろん160円や過去高値圏はテクニカル論として意味があります。ですが、介入の根拠としては薄いのです。既に突破されてますし。

財務省は価格を明言できない

財務省は「もう165円だから介入する」と言いたくないのでなく、言えない事情があります。G7・G20では「為替レートは市場で決まるべき」という国際認識(の風潮)があり、介入を正当化できるのは「過度な変動」や「無秩序な値動き」への対応だからです。

つまり、ジリ安は容認するしかない。しかし急落は迎え撃つ。これが現在の当局の基本姿勢と考えられます。

直近の介入に観る、GW直前のそれ

2026年4月30日夕方。円買い介入実施。(約11兆円。防衛費を上回る巨額)。ドル円が160円台後半まで急伸した局面でした。

価格予想派なら「160円が狙われた証拠」と言えそうな場面ですが、これも違います。事実、その壁は以後守られていません。

では何が狙われたか?

それは、薄商いです。市場参加者が減ると相場が動きやすくなります。

なぜGW直線か?
  • GW中は東京勢が不在になりやすい
  • 市場参加者が減って流動性が低下する
  • 少ない注文でも価格が大きく動きやすい

これは投機筋にとっても、円売りを仕掛けやすいタイミングになります。2019年正月のフラッシュクラッシュを覚えている方も多いでしょう。

当局もこの特徴は理解しています。だから板の薄い大型連休の直前に介入を行い「必要なら連休中でも対応する」という強いメッセージを市場へ送ったと考えることができます。実際、連休中にも断続的な介入観測が市場では広がり、事実そうなりました。

財務省の立場になって考えてみて?

撃つ側(財務省)の立場になって考えてみましょう。

財務省は「この価格帯は絶対守る!」(「今からオレはお前たちを殴る」by滝沢先生)とは言えません。前述のとおり、人工的な価格操作は他国経済に打撃を与える為、身勝手な介入は国際的に良しとされないからです。

しかし「短期間で急激に円安が進んだ」「投機的で市場が不安定になった」のなら、「不安定になった市場を正常に戻す為、やむを得ず介入に踏み切った」いう大義名分が立ちます。

財務省の立場で言えば、「水準よりも急変動」は”当局の好み”などではなく、そうとしか撃てない縛りとも言えます。

 

さらに言えば、弾は有限。日本は世界有数の外貨準備を保有していますが無尽蔵ではありません。効果が薄い場面で何度も撃てば「介入しても止まらない」。撃って止まらなければ「介入しても無駄」と投機筋に足元を見られ、次の弾(介入)の効きまで悪くなる。

だから財務省は、

  • 板が薄い(参加者が少なく、少ない弾で大きく動かせる)
  • 投機筋のポジションが偏っている(踏み上げで効果倍増)
  • 急変動という正当性(国際社会に説明できる)

そんな条件が重なる「必ず効く場面」だけを選びたいと考えます。GW直前、イベント直後、急落の瞬間。全部この条件に一致します。

介入タイミングに一定のクセがあるように見えるのは、偶然そうなっているのでなく、当局が制約だらけの中で必然的に最適解を選び続けているから。ここがこの予測論の土台です。

では「いつ」か

これらを踏まえて、条件の合致する場面を考えると

  • 米CPI発表日(大きく動きやすい)
  • FOMCと日銀会合が連続する週
  • GW、お盆、年末年始など薄商いの期間
  • 1日で2〜3円規模の急変動が起きた日(戦争・石油価格暴騰・災害などの突発ニュース)

直近の日付で具体例を挙げると、冒頭にお伝えした日になる訳です。

特にFOMCと日銀会合が続く週は、市場心理が大きく変わりやすく、円売りが一方向へ傾けば介入警戒感も高まりやすくなります。

まとめ:介入を「読める部分」

当局も予測されないのが仕事みたいなもの。100%の予測はそもそも無理です。財務省で働く人さえ予測は困難です。

それでも、「急変動」「薄商い」「イベント通過後」

牛丼じゃないですが、この「早い、薄い、イベント後」この3つを知っているだけで、何も知らずにボーッとしたりビクビクするよりずっと絞り込めます。

財務省が「気まぐれ」や「偶然」で介入していないのなら、読める事はあるはずです。

相手の行動原理が分かれば、完全な運任せではなくなります。

問題は

その「瞬間」を、人間が本当に捕まえられるのか。

介入は深夜にも早朝にも起こります。

寝ている間に4円動いていたら?

介入の第一報は、実はニュースではありません。

 

御興味があればまた次回の講釈で。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

ファンダメンタルズの話、久々だな~。

 

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