続報|GMO/犯人手がかりに1.5億の懸賞金、犯行声明/毎日正午にプライバシー公開

GMO個人情報人質事件

サイバー事件「お名前.com デスクトップクラウド」の続報です。攻撃者が示した期限(10月27日正午)に、予告されていたPCのランサムウェア攻撃は確認されませんでした。代わりに、攻撃者が「顧客の情報と称するもの」が攻撃者のサイトに公開されました。GMOは身代金を払わない方針を変えず、攻撃者の公開サイトを見たり広めたりしないよう呼びかけています。(GMOインターネット第9〜11報)

その上で、犯人手がかりに、犯人の要求と同額の1.5億の懸賞金を支払うと告知しました。

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ここまでの経緯は、原因と時系列の記事と、期限と払う・払わないの記事に書きました。今回は、期限のあとに起きたこと、世間の反応、そして利用者が今やることに絞ります。

期限の正午、予告と違うものが出てきた

10月27日の動きを、公式の発表で並べるとこうなります。

時刻 出来事 出典
11:59 解析を終えた端末からランサムウェアを含むマルウェアは確認されていない。ただし全端末の確認ではない 公式(第9報)
12:00 攻撃者が示した期限。GMOは直前までバックアップ後にネットワーク切断・電源断を要請 公式(第9報)
12:30 攻撃者とみられる者が、GMOと顧客に関する情報と称するものを公開。GMOが確認 公式(第10報)
13:55 ランサムウェア攻撃は確認されていない。追加の見舞金を緊急会議で検討、悪質な拡散者への法的措置を準備 公式(第10報)
14:55 転載、SNSでの再投稿、誘導リンクの共有をしないよう要請 公式(第11報)
夕方 サイバー攻撃を解明する情報に総額100万ドル(約1億5000万円)を支払う懸賞金制度を始めると発表  

ひとりずつ、公開する

公開されたのは、1人分の個人情報だと報じられています。氏名、生年月日、住所、電話番号などが含まれるとされますが、真偽は未確認です。GMO自身も「事実と異なる内容が含まれるおそれがある」と説明しています。(ITmedia NEWS、東京新聞)
また別の記事では、本人とされる自分が「ほとんどでたらめ」と証言。※ただ、「ほとんど」という言葉の裏を返せば、、。

攻撃者は、毎日正午に分析の済んだ情報から順に公開すると予告しています。全件の公開には数年かかるとも主張していますが、裏付けはありません。(Yahoo!ニュース エキスパート記事)

PCの暗号化は、確認されていない。それでも、安心できる状況ではありません。公開サイトにある仕掛けがあるからです(後述)。まずは世間の反応から。

攻撃者よりGMOが叩かれる。 世間の反応

今回の反応は、攻撃者への怒りだけではありません。報道とSNSから拾うと、4つの声に分かれます。

  • 被害に遭った利用者:FXコンサルタントの20代女性は、取引口座で約430万円の被害を受けたと東洋経済に語っています。X上には数十万〜数百万円の損失の報告があり、夜間に数分で数十回の不正取引が行われた例もあるといいます。(東洋経済)
  • 見舞金への不満:一律5,000円の見舞金に対して、「個人情報が出るのに5,000円か」という趣旨の不満が出ています。「情報が表に出るくらいなら、払ったほうが安い」という声まであると報じられています。(livedoorニュース)
  • エンジニアの冷めた目:ITエンジニアの間では、GMOのセキュリティの評判は以前から厳しく、今回も「やっぱり」という受け止めがあるとされます。(livedoorニュース)
  • 政府への要請への批判:熊谷代表が「能動的サイバー防御」の発動を求めたことには、「責任転嫁では」という批判が出ています。(ITmedia NEWS)

専門家の見立ても出ています。セキュリティ会社セキュリアの清水伸太郎社長は、公開された情報には本人しか持たない資料が含まれていて、捏造は難しいと指摘しています。顧客のPCから盗んだ情報を、AIでまとめた可能性もあるとの見方です。(東京新聞)

ただし、SNSの声は一部の投稿の寄せ集めです。全体の傾向を示すデータではありません。

攻撃者の公開サイトを「見ただけ」で何が起きるか

1. 公開サイトにアクセスすると、見た人の情報が攻撃者に取られる
GMOは「当該サイトにアクセスした方の情報は、攻撃者に取得されている」と公式に説明しています。自分の情報が出ていないか気になって見に行くのは、やめてください。見てしまったと気づいたらPCのフルスキャンを先にかけてください。(第10報・第11報)

2. 拡散するだけでも、法的措置の対象になりえる
GMOは、悪質性の高い拡散者に対して、証拠保全のうえで民事の開示請求や刑事告訴・告発を準備しています。GMOは、転載、SNSでの再投稿、誘導リンクの共有も控えるよう求めています。(第11報)

3. 懸賞金の総額は100万ドル。報道された攻撃者の要求額の一つと同じ数字です。
攻撃者の要求額は、80億円(約5,000万ドル)と100万ドルの二通りで報じられています。後者に並ぶ額をGMOは犯人探しに出したことになります。GMOは10月28日正午から、犯人につながる情報の専用窓口を開くと発表しました。総額100万ドル(約1億5,000万円)で、1人あたりではありません。身元・所在につながる情報、サーバーや暗号資産アドレスと関与者の関係を裏づける情報などが対象です。推測や、公開情報の転載は対象外です。(ITmedia NEWS)

もう一つ。今回の被害は、PCの暗号化より口座への不正取引で出ています。VPS上のMT4/MT5などに保存されたログイン情報で口座に入られ、短時間に取引で残高を削られた、という被害者の報告があります。(東洋経済)ITmediaのブログも、暗号化を脅しの中心に置かず、取引で資金を壊す手口が異質だと分析しています。(個人ブログの分析で、事実認定ではありません)「ランサムウェア」という言葉の印象より、トレーダーにとっては口座の認証情報のほうが本丸です。

毎日正午の公開予告。

やるべき事・やっちゃいけない事

使っていた人

  1. FX会社・証券会社の口座とMT4/MT5のパスワードを変更し、ログイン中のセッションを切る
  2. 二段階認証(対応しているところ)を設定する
  3. 取引履歴を見て、身に覚えのない約定がないか確認し、あれば取引先に連絡する
  4. PCのフルスキャンをかけ、バックアップを取る
  5. 登録メールを確認する(迷惑メールも)。全利用者への見舞金(一律5,000円)の案内が10月30日、不正取引による損失の補償の申請方法が11月6日までの予定(第4報)

FX会社に「他の口座をロックしてほしい」と頼んで、被害の拡大を止めた人もいます。(東洋経済)怪しいと思ったら、まず取引先へ。

PCが暗号化されるなどの被害が確認できたら、GMOの窓口に申し出てください。被害状況を確認したうえで、同等性能の新しいPCを提供するとされています。(第9報)窓口は24時間で、電話は03-5456-2560です。

使っていなかった人

  • 攻撃者のサイトは開かない。広めない
  • 「情報の削除を代行する」「被害金を取り戻す」といった連絡は、詐欺を疑う。GMOはパスワードや認証コードを尋ねない(第10報)
  • 状況は、SNSではなく公式のお知らせで確認する

VPSを乗り換えるか、自宅PCに戻すかは、急がなくて大丈夫です。先に口座側の守りを固めてからにしましょう。口座を新しく作り直すなら、XMTradingの口座開設ページ(広告・アフィリエイトリンク)からも申し込めます。MT4とMT5のログイン保護の違いは、こちらの記事にまとめました。

よくある質問

Q. 公開された情報は本物?

未確認です。GMOは「事実と異なる内容が含まれるおそれがある」としています。一方、専門家は、本人しか持たない資料が含まれていて捏造は難しいとの見方を示しています。

Q. 自分の情報が出たかどうか、どう分かる?

公開情報に自分の情報が含まれると確認された場合、GMOから対象者に個別に連絡があります。自分でサイトを探して確かめるのは避けてください。見た人の情報が攻撃者に取られます。

Q. 情報が公開された人への追加の見舞金はいくら?

金額は未定です。一律5,000円とは別に、緊急会議で検討中と公式に説明されています。決まり次第、メールとお知らせで案内される見込みです。

Q. PCのランサムウェア攻撃は、始まった?

10月27日13:55時点で確認されていません。ただし、解析を終えた端末の話で、全端末の安全が確認されたわけではありません。(第9報・第10報)

Q. 公開サイトを見てしまった。どうすれば?

PCのフルスキャンをかけ、利用中の口座とツールのパスワードを変更してください。フルスキャンは第11報、アカウント保護は第10報で、GMOが利用者に求めている対応です。

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出典

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