ギリシャの顛末とEUとの軋轢

EU加盟から7/5ギリシャ国民投票までのお話

 

チプラス大先生の類稀なるリーダーシップにより

欧州のみならず世界が不安を余儀なくされています。

 

ギリシャの旗 

たった一人の言動でマーケットが奔る事は
日頃の要人発言でも解りますが、

このように一人だけの影響で即座に
1日500兆円の大マーケットが変動してしまう事は意識しておきましょう。

 

一所懸命考えたチャート分析は、一瞬でパーですw

 

このような、発言や、突発的インパクトへの瞬間の対応は、

予測も対応も不可能と考えるべきです。

 

忘れかけていたギリシャ問題が、あっと言う間に大注目ですが、ちょっとおさらいしときます。

ギリシャ危機?何ソレ?おいしいの?」って方はお読みください。

 

むかしむかしあるところに

ユーロ旗

といっても、モノスゲー雑に言いますと、

ユーロ・EU発足

ギリシャ加盟

しばらく仲良し

ギリシャの嘘発覚
・EU加盟時の債務隠し(過小申請)がギリシャの政権交代の際発覚する

目が飛び出るような巨額の借金で一気にデフォルト不安

ギリシャ→EU
債務削減を求める→拒否
債務交換を求める→拒否

EUが救済の手を延べる
緊縮財政を指示
金融支援開始

ギリシャ逆切れ
緊縮財政反対デモ
反EU

※ギリシャは年金や社会福祉制度に問題があるとされ、盲目や下半身不随の受給者が給付金で高級車を何台も乗り回しているなどのいわゆるモラルハザード問題も明るみになった。
※国民の四人に一人が公務員と言われ、給料は民間の1.5倍くらいある
※この為既得権益をもつ投票権者が多い。
※更に節約を嫌い、求職中でも、昼から集まって連日パーティーで散財する自由奔放な国民性も報道され周辺国のみならずヒンシュクをかう。

ギリシャ不安から、他のEU加盟国の状況も明るみに
・スペインやイタリアなど経済規模・影響の大きな国も含めた数国で経済不安が示されEU(ユーロ)の信頼急速低下

ユーロ安
・この時、米もリーマンショックを引きずるドル安

つまりチョー円高
・ちなみに同じ理由でスイスフラン高(※これに耐えかねあの1.2ライン宣言

財政緊縮に対するイエスノーを国民投票(今回同様)するとして更なる混乱を招くが、
最終的には実施せずEU案の緊縮財政と支援を受け入れて大惨事は免れ鎮火傾向になった。

国営施設や港の運営権など、資産の売却を行っているが借金返済には追い付かない
・この売却は長い目で見てギリシャの体力を削る→国民の反発を買う可能性もある

ギリシャ→ドイツに戦後の賠償請求
・36兆円を請求するが、一蹴「ドイツの立場は解決済み」
・急に言いだした;

支援金の返済日(2015/6/30)間近
・直前でまだ返済されておらず、更なる緊縮財政案を呑み支援を受けるかどうか注目があつまる
・不安は高まっていたが、EU・ギリシャ双方合意の憶測が流れ安心感が出ていた。・28日に最終会議が行われ注目された

ギリシャ途中退席
・チプラス首相はイエス・ノーを即答せず7/5の国民投票に是否を問うと突然宣言し、自ら会議の席を立ったといわれる。
・ちなみに国民投票を行う経費の試算は2000万EUR(27億円)~1億2000万EURとの事;
(いや、だから返そうか;)

翌7/1、ギリシャ中の銀行窓口が閉鎖される。
・一人一日8000円程の引き出し額に制限されATMは連日列をつくる事に
・鉄道などの公共施設を無料開放し国民の非難をさける

7/5 国民投票・・・

 

ユーロタイムリミット

 

どうでしょう、大体解ったでしょうか?

雑過ぎたでしょうかw

 

個人的には、
あまりディテールを掘り下げても、
ファンダメンタルズというのは大局なのであまり意味はないと思ってます。

 

考えても解らないですし、当てようとするものでもないからです。

学識高いプロのアナリストも当らないんですから、精度を目指しても費用対効果が悪いです。

 

ギリシャとEUの関係

ギリシャのユーロ加盟前の自国通貨は”ドラクマ”

もしユーロを離脱すればドラクマ復活となり、暴落の一途を辿ります。
いきなり紙くずスタートでしょう。

 

ご承知のとおり、それはギリシャ経済にとってプラス要因ですが、
この場合、デフォルトを意味し、
EU圏からも外れるので経済に与える打撃はそれ以上と言われています。

 

諸外国からの信用など一切なくなるでしょう。
(これを後ろで狙っているのがロシアや中国でしょう)

ギリシャという小国が近隣諸侯からムラハチにされて生き残るのはキビシイという見方が大半です。

 

だからと言って、EU連合対ギリシャを考えた場合、

EUはやや弱腰です。

 

ギリシャ離脱EUの失敗を意味し、システムの欠陥を証明する事になり、ユーロの信用を落とすからです。

 

世界に対し「どんな事があってもユーロの信用と安全は揺るがない」事を示す必要があるのです。

 

 

 ユーロ危機

 

こういう事も解って、チプラスさんはそれをカードに使っています。
グレグジット=EUからの”ギリシャエグジット”を英語で言って繋げた造語、チプラスさんはこれを戦略的に使う)

また、デフォルト後、ロシアや中国がギリシャに近づく事もEUとして避けたいです。

 

いや、EUというより特にドイツロシアの介入などは嫌で仕方ないといいます。
そしてそのドイツはEUの中で最も経済が良好で発言権絶大なお金持ちです。

 

なんだか、
巨大なEU連合の行く末を、
小国ギリシャの国民投票に委ねられている妙な状態になっているのは
この事が理由のひとつにあります。

 

もうひとつは財政の非統合ですね。
金融を統一して財政を統一していないので、ここが一番欠陥のあるシステムだと言われいます。

 

これをどう乗り越えるかが課題なんでしょうね。

 

 

私個人の見解では(※参考にしないで下さい)

ギリシャを救っても、ギリシャ危機が去っても、
第二第三のギリシャ控えてますし、

EUだけの信用問題や不安だけでユーロ安になる事もあれば、
世界情勢でユーロ安になる事もあります。

 

ギリシャの件が落ち着けば、ひとまず危機回避の安心感からユーロ高になり、
次の火種が出るまではそれが続く、そんな感じでしょうか。

 

そしてその火種はいつしかあちこちで見られ、ついには消火が追い付かなくなる日が来るんじゃないでしょうか。
そうなる前に、最新型の消火設備が完成すれば、シナリオも変わると思いますが。

 

ポンド危機のように標的にされてつぶれる可能性が低いですが、似たような傾向を想像しています。

経済規模も小さなギリシャに対して、経済大国ドイツを含めた連合側のEUが必死になって引きとめている姿は、

強気に出る程、弱みを露呈しているように見えます。

 

 

突破されるとヤバイ壁がそこにあると言う事です。

 

相変わらずこう言った長期展望は、当っても外れても意味がないと思います。

とりあえず、明日のpipsを抜くのには不要ですからね。

 

不可能と言いましたが、冒頭で述べた、

”このような、発言や、突発的インパクトへの瞬間の対応は、予測も対応も不可能と考えるべきです。”

については、
メールやプッシュ通知可能な私提唱のアラートツールか、イレギュラーファンダメンタルズアラートでいくらか察知できます。

 

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございます。

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