シャーロックがトレーダーである推理
先日見たドラマ「シャーロック」でシャーロックが警部(だったかな?)に言った言葉を一部抜粋します。
『あなたは、自分の好きな結論を出しそれと合わない事実を無視している』
『なぜ解らないんだ。見るだけで観察しないからだ!』
これを聞いた時、まるでトレードの事を言っているのかと思いました。
欲しい車があるとき、その車を目にする事が多くなります。
近しい親戚などが妊娠すると、あちこちに妊婦が多い事に気づきます。
人は無意識下で心に留めているものに反応します。
ポジションを持っている時、人は無意識にポジションに合わせた判断を下し、かつその事に気づけません。
自分の感情を揺さぶるものは何であれ影響します。
他人の子供しか出ていない運動会と、
自分の子供が参加している運動会を見る場合ではまるで印象が違うと思います。
風景として運動会を見る事はほぼ不可能になり無意識に我が子を目で追ってしまう筈です。
人は雑音の多い場所でも、意識を傾けると会話を聞きとる事が出来ます。
脳が取捨選択し必要な情報だけに的を絞っているそうです。
トレードではこれが悪影響を及ぼします。
正に『自分の好きな結論を出しそれと合わない事実を無視してしまう』からです。
人の無意識に強く影響するのは知性でなく、恐怖、愛情、不安、希望、怒り、安堵などの感情です。
感情に心を奪われると人は簡単に行動を支配されてしまいます。
トレードが終わった後、チャートを見て気付く事も多いと思います。
ポジション保有中は欲と不安が無意識に入り込んでいる事を常に意識する事が大切です。
しかし、
恐怖や欲に集中するとかえって増大させてしまいます。
損したくない感情を強めてしまうからです。
客観性を保つ為のコツとしては、
「客観的に見よう」「主観を外そう」と頑張るより、
「反対側の主観で観る」感じです。
買いポジション保有中は無意識に上昇の継続と、下がる筈がない(下がって欲しくないという希望)という勝手な先入観が入っています。
この感情をニュートラルに戻すには、気持ちにブレーキを踏むだけでは足りないので、反対側から同じ力で押し返すイメージです。
当然ですがどのタイミングで売買しても、自分と正反対に賭けているトレーダーがいて、その根拠を持っている筈です。
裁判官の様に、両面の事実のみを観察して判断してみてはどうでしょうか。
なぜそのチャートの動きになったのか?
見るだけでなく、観てみてはどうでしょうか?
PS.
シャーロックはさらに、
『感情移入は負ける側の特有の科学的結果だ』
とも言っています。
まさにトレードの世界、
実はトレーダーなんじゃないかと、推理しています。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。