ラッキーパンチも実力のうち

2024-05-06 「井上尚弥 vs ルイス・ネリ」見ました?

全戦全勝、トップオブトップクラスの井上尚弥選手の初ダウン。ボクシングに興味がなかったらごめんなさい。(私もニワカですが)

不意に喰らったラッキーパンチにも見えましたが尚弥選手自身が「あれはネリ渾身の一撃だった」と評したように、ある意味で起こるべくして起こった必然のサプライズだったのでしょう。

似たような事が vsノニト・ドネア戦でもありました。

「あの2ラウンドのパンチさえなければ、尚弥の圧勝だった」という声も多いですが、あのパンチがあるからドネアなんですよね。ドネアだってレジェンドクラスですから。

何が言いたいかと言いうと

こと尚弥選手に対しては、技術とスピードでほとんど当たらない大振りパンチだったとしても、並の相手なら一発で勝負を決める必殺ブローであり、どちらも「一撃必殺にまで磨き上げた渾身のパンチ」だったという事。

仮に同じ選手同士が再戦しても同じ結果になりません。全く同じ展開にもなりません。そのパンチが当たる時もあれば当たらない場合もありますよね。当たるかどうかその時の流れ次第だと思います。一発も当たらないかもしれません。が、その時当たらなかったとしても、もし当たったなら倒せるパンチを持っているのといないのとでは違います。

デイトレードにも似た事が起こります。

同じトレーダーが同じ手法で同じシグナルでエントリーしても当たるとき/当たらないときがあります。

そうです。そのとき当たる/当たらないは実は大きな問題でなく、磨き上げた必殺ブローをひとつでも持っている事は大事です。

その日、その試合、そのトレードで当たった大勝ちは確かに偶然と言えます。ラッキーです。相場は誰も見通せませんから、勝ったところで100%実力かどうかは解りません。半分は相場、半分はそこでパンチを出した自分のおかげ。なのでラッキーパンチと思って相場に感謝しましょう。ですが必殺パンチを持っていなければそのチャンスも活かせません。必殺パンチを持っていてもそこで出せていなければ当たりません。

確かにラッキーはラッキーなのですが、そのラッキーを活かせる洞察力なり必殺ブローの有無はトレーダーの力です。

一撃必殺にまで磨き上げた渾身の利伸ばし

この意識を持っておいて損はありません。

トレードの組み立て

もちろん、日々の着実な利食も必要です。ボクシングで言えばジャブに相当すると思います。ボクシングはジャブで試合を組み立てると言います。ボクシングで始めに習うのはジャブらしいですが、

ここで井上尚弥選手の興味深い言葉を紹介します。

ネリ戦後のインタビューより抜粋

1ラウンドでダウンを取られた後の試合運びについて

尚弥 まあ、でもここまでもうスタイル変わってないから。大丈夫ですよ! 組み立てる作業をしながらやってるので。
──あのジャブですよね。本当に素晴らしい。「20年かけて、ようやくわかりました」って言ってたジャブ。
尚弥 いまだにわからなくなるとき、ありますよ。
──え?
尚弥 ありますよ。当たらないなぁって思うときが。この前のスパーリングの相手、(ジョナサン・)ロペス(アメリカ=21歳)。巧かったですよね。
──はい、巧かったですね。

うーん、まるでトレードの事言っているのかと思いますね笑

全然当たらないなー、ってとき、ありますよねw

私がこのブログのあちこちの記事で言っている2種類のエグジットとはまさにこれの事で、堅実なジャブでトレードを重ねつつ、ここ一番で必殺パンチ。この組み合わせが必要だと思っています。

そしてこの堅実ジャブにも必殺ブローにも欠かせないのが、相手の観察と、ディフェンス意識。

打てるだけ(覚えただけ)ではダメ。よく観察(相場チェック)してチャンスを逃さない注意力とタイミングが必要。

でも、チャンスを逃さず打てる(エントリーできる)だけでもダメ。脇をしめて資金を守るディフェンス意識も必要です。ここでいうディフェンスとは、エントリー後のポジションコントロールや利の伸ばし中のSL操作等の事を言っています。

 

最後に

PFP1位の選手でも、慣れてきたらジャブは練習しないなんて事はないですよね。

トレードでも基本を怠らないようにしましょう。

得意の利食ブローを一撃必殺までに磨き上げ、一方で基本形を怠らず研究を続ける。

トレードでは井上尚弥選手の様な全戦全勝は無理ですが、一流選手の取り組みはジャンルを問わず本質的な事が多いですから、トレードに活かせる思考はなんでも活かしましょう。

楽して継続的な勝者になることはありません。

いっしょに日々精進していきましょう。

 

雑談:観戦感想

私はボクシングの世界はニワカなのですが、井上尚弥選手の試合だけは会場に3回観に行った事があります。フアン・カルロス・パヤノ戦、アラン・ディパエン戦、スティーブン・フルトン戦。

順に良い席を購入し最後のフルトン戦は奮発して一番高い席をゲットできたんですが、1階席はフラットの上、席運も悪く眼の前は人の頭ばかりで、会場のスクリーンも後ろ側で、なかなか大変でした。結局帰って自宅のテレビでアップで見るのが一番でした(笑。

ちなみに2人で行ったので旅費もいれればそれなりのお値段に。サラリーマン時代ではとても手が出る金額ではありませんでしたし、選択肢にさえなりませんでした。いざ奮発してゲットしてみればテレビの方が見やすかった。と、そんな経験をする事もありませんでした。こんな時「このお金を全てトレードに使っていれば、、、」と考えてしまうのはトレーダーのサガ。効率的な金銭リワードをつい考えがちですが、トレードではお金でないリワードは手に入りません。会場の雰囲気、熱気、パンチ音などはプライスレスなので、ニワカの私には良い経験でした。

守るべきお金は守る。使うべきお金は使う。こうした判断や思い切りも必要だと思います。

人生を楽しく送る為に投資(トレード)してるんです。人生を豊かにするなら、買いですよね。(でも高いよ~;悲鳴)

東京ドーム(ルイス・ネリ戦)は一番後ろの席で良いから行きたかったなぁ~

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございます。

 

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