計画的負け
計画的に負けるとは「今から5万負けよう」とか「来月は必ず10万負けよう」とあえて負けにいくという意味でなく、
負けの許容範囲を定めておくという意味です。
結果的勝ち
スポーツ同様、勝ちは”結果”であるため、予め計画に組み込む事ができません。
(これは勝率も同じ)
予測不能のマーケットで、勝利を計画(予定)に入れるのは、皮算用に等しい行為です。
負けには備える必要がありますが、勝ちをアテにする事はできません。
10連敗して必勝
例えば、1月・2月で、運良く100万円勝ったとします。
(10万勝ちでも1万勝ちでも良いです)
残りの10ヶ月、毎月の投資額を9万円ずつに配分すれば
今年は全敗しても10万円分の利益が確保されます。
(100万 - 9万 ☓ 10ヶ月 = 10万)
この例の場合、2月の時点で、その後の勝敗に関わらずその年の勝利は確定しています。
計画を守れるのであれば、特別な事がなければ、基本的には勝ち越す事になります。
全敗(ここでは月単位10連敗)は最悪のシナリオですが、勝つ可能性も勿論あります。
つまり、2月時点で今年は負けない事がほぼ確定しているだけでなく、勝つ可能性は残したまま、という事になります。
上の例は、①都合よく年初に100万円勝っている事、②結局残りの10ヶ月間では負け越している、ことから運だけで実力がないように思うかもしれません。
実際、そのとおりです。
説明上の例なのでこの通りする訳ではあませんが、考え方は、利益なしのゼロ円スタートでも同じです。
年次リスクリワード
考えてみてください。
今年はもう、負ける可能性が無く(極端に低く)、しかし、もっと勝つ可能性はある。
こんなハッピーな事があるでしょうか。
まるでジャイアン理論です。
明日以降のトレードの勝敗数も、相場の値動きも、予測不可能で見当が付かなくとも、
年末時点で10万以上勝っている事は、高い確率で予測可能です。
この状況を認識していればトレードで一喜一憂しづらくなります。
応用と実践
上の例はかなり単純化していますが、日や月のトレードにもそのまま応用出来ますし、
単一のトレードにも使えます。
進捗に応じて毎月計画(損失許容額)を見直す事で、更に安全に、更に上を目指すも可能です。
(増益したら残月の分配を見直す等)
これが標題の、計画的に負けて、結果的に勝つ、ということです。
これにロットや増玉の変化を加えると戦術面のバリエーションが広がります。
実際にはもう少しだけその他の要素も加えながらやっていくのですが、概念は同じです。
まとめ
何が言いたかったというと、戦略はそれくらいシンプルで良いということです。
勉強していると、DDや勝率やPFや、いろいろと細部の検証に発展し、果てはMAの期間や組み合わせの研究で勝とうとしてしまい墓穴を掘るのです。
小学生でもできる計算で、年初の運を守り切り、安全の確保された残り10ヶ月のトレードは、良い精神状態でトレードできます。
トレード学習も捗る事でしょう。
特に負けが込む時、努力が、複雑になりぎないように注意しましょう。
というお話でした。
以上、参考になればと思います。
こねくり回した記事より、今回のような素直な記事が何よりです。