成績改善の為に把握すべき要素は何か
理想の成果が得られない時、何を改善すべきでしょうか。
成績の評価方法には、最終的な収益以外にも、損益(金額かpipsか)、期待値、利回り、勝率、P/F、DD、リカバリーファクター、シャープレシオ、損益比率など様々あります。
連勝率や最大勝ちトレードを気にする場合も多いでしょう。
長く負けが続けば誰でも悩みますが、慢性的に負けが続いている場合や、初心者の場合、上の成果指標のどの改善にも着手する必要はないでしょう。
では、何を、どこから改善すれば良いか。
一撃必殺も、連勝もいらない
特に初心者の段階は、上の数値を意図的に目指したり変えたりしようとしない方が賢明です。
”損益比”など戦略的に予め決められるケースもありますが、多くの成果指標は「結果」なので、簡単に改善できるものではないからです。
例えば、野球選手が「打率が低いので打率を改善する」「ホームラン数を増やす」というのは、言葉で言うほど簡単ではない筈です。
特にトレードのホームラン=”大勝ち”は相場次第なので、初心者がそれを予定や目標に組み込むのは、いささか都合の良い発想です。
逆にトレードの勝率は上げようと思えば上げるのは簡単で、リスクリワードレシオを考慮しないならすぐにでも勝率9割を達成できます。
「1pips利食い、100pips損切り」等とすれば、少しの間勝者を体験できるでしょう。
しかし100連勝していても1回負けるとチャラです(※100回分のスプレッド(手数料)等も考慮すること)
初心者が20連勝もすれば”天才を自覚”しロットを上げ続けるので非常に危険な状態です。
故に、大勝ちや連勝(勝率)などは、むしろ初期の初心者が単略的に目指すべきでない指標と言えるでしょう。
(誰でもが好む指標ですが。)
負けてる時はこれをやれ3選
慢性的に負けが続くなら下記の改善に努めるべきです。
1・損切りする事
2・ルールを守る事
3・待ちに徹する事
上から順に初心者向きです。1・2=初心者向き 3=万人向け。
ただ、負けが続く時は、地合いが悪いか基本からズレている事が多いので、経験者でも1~3全てをチェックするのが良いでしょう。
PFだのレシオだのと言った方がカッコイイですが、実を結ぶ施策は上記のような地味な行動です。
もう少し詳しく解説していきます。
損切り
「損切り」が性格的にどうしても困難であれば、トレーダー業も困難であると認識すべきです。
損切りは鉄則中の鉄則です。
損切りできなければ、いずれ必ずくる大負けに対処できないので、どんなに勝っていても最終的に必ず負ける事になります。
大負けが訪れる前に(つかの間の勝者の内に)、本人が死亡した場合のみ、勝者で終わる事が可能です。
ルールを守る
1の損切りとカブりますが、「キチンとルールを作ること」と言い換えても良いでしょう。
必要以上にトレードしてしまうポジポジ病(オーバートレード)は、ルールが無いか、あっても守らない為に起こります。
身の丈を超えたロットも同じです。
「(ルールを)守ってさえいれば勝てる」と言えるロジックである必要がありますが、本質は自己規律の問題です。
どのようなルールも、守らなければ成果を正しく評価できません。
シンプルでロジカルなルールを作り、守りましょう。
半信半疑なルールは(いざという時ほど迷って)守られないので、必ず自信の持てる、信頼できるルールを構築あるいは用意する必要があります。
待ちに徹する
これは経験者の連敗期にも有効です。
有効と言いましたが、むしろ唯一の手段といって良いでしょう。
スポーツや格闘技等では、劣勢の時に身を引くと相手にペースを奪われやすいので、乱打戦に持ち込んで勝機を見出したり、死中に活を求める境地(背水の陣)も有効かもしれません。
しかしトレードでこれをやると、焼け石に水どころか、泣きっ面に蜂、それどころか一難去らずにもう百難くらいの制裁を受けます。
負け(が続い)ている時にトレード(特に回数)を増やす行為は「台風(災難)が来ているから台風に突っ込もう」というようなもので、悪化こそすれ改善する可能性は低いでしょう。本来なら安全圏まで離れて静観すべき場面です。
特に初心者は、散歩さえ控えるべき局面で水着とウキワでもう玄関まで来ている事があるので注意しましょう。
カモがネギと鍋とボンベを背負って「3分で行きますから!」と嬉しそうに言っているようなものです。
3分後には星になるでしょう。
まとめ
最初に挙げた指標は、負けが続いている時に初心者が着手すべき改善でないという点に注意してください。
一撃必殺(大勝ち)や勝率、その他の指標が不要という訳ではありません。
期待値は大切ですし、あるレベル以降では”狙って取る大勝ち”は必須と考えています。
あくまで、連敗期や慢性的負け時の施策です。
また、ここでは要点のみ簡素に書きましたが、より具体的に施策する必要があります。
具体的な手段を持たなければ、とにかく「頑張る」の精神論だけで終わってしまいます。
1~3それぞれ、「どのようにして実現するか」という、より確実な施策方法を用意してください。
成果指標の改善が難しいのに対し、3つの改善施策は確実に実現できる点にも注目してください。
実行すれば、必ず成果が上がります。
机上の空論にしない事です。
勝つ為に、何をすべきでしょうか。
さもなくば、相場の具材になるだけです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。