日々トレードの事を考えていると、何をみてもトレードと結び付けてしまいます。
トレーダーと一般社会の常識は真逆だと言われますが、私は必ずしもそうは思いません。
真逆の事も確かにありますが、応用出来る事も多々あり、決して実社会での経験は無駄にならないと思っています。
例えば、ファーストフードなどの接客業と、金融機関の取り立て業務では、お客に対する接し方の常識は異なります。
程度の違いこそあれ、職場・職種が変われば、常識が変わるのは当たり前です。
そういう意味で、トレーダー業も、いち職業として他の業種との違いはありますが、それだけの事です。
恐れる事はありません。
新しい職場で、新しい常識を身に付けるように、トレードの世界の常識をしっかりと身につければ良いだけです。
ざっとですが、実社会での(トレードも実社会ですが;)さまざまな職業と、トレーダーとの共通点と感じる点を挙げてみました。
私自身、従事した事の無い職業についても言及していますが、あくまで一般的な認識とイメージでの個人的見解です。
フードスタッフとトレーダー
ピーク時・アイドルタイム・土日・人気メニュー・クレーマー、どこでいつ、どんなお客がどのような行動をとり、何を望んでいるか
スタッフはつぶさに観察している。
ウォーターサービス・バッシング・追加オーダーのタイミング、環境と変化を肌で読む感覚は相場の不穏な動きに反応する感覚に似ている。
店内全体の動きや毎日の売上予測は群集行動の把握に似ている。
トレード中の環境認識や、全体像の把握、マクロ・ミクロを同時に観察する術は決して新しい技術ではない。
今までの経験を当て嵌めて考えれば、対象が、お客か、相場参加者かの違いである。
経験をトレードに活かす事ができる。
管理職とトレーダー
常に一歩上の視点から多くの部下の行動を把握し、トータルで考え部署の結果を出す事はトレードの全体像に似ている。
部下を監視するように、自分を監視して規律を守れる人はトレードも必ず上達する。
自分でやるより人に指導する方が上手いと言う人は、自分を自分でチェックする体制を整えるとよい。
部下に規律を課すのが上司の役目の一つなら、その能力を自らに使えば良い。
もし、素人の自分が、明日からリーディングルームに配属されて、部下のトレードをチェックする立場になったらどうだろうか。
恐らくそれでも成り立ちます。
管理職は一介のワーカーにあらず、必ずしもトレードの技術は必要ない。
事実、勝てるトレーダーも「技術」が占める割合は実は小さい。
勝てるのは「自己管理」(自己規律)による側面がとても大きい。
『管理』する能力があるなら、トレードに大いに役立つ。
主婦とトレーダー
誰からの監視も受けず、多方面の家事を、時間と量を計算しながら同時進行できる主婦はトレーダー向き。
上司もいないのに、自分自身を管理して時間通りに行動できる規律があれば、トレーダーにはもってこい。
旦那がトレーダーなら、旦那を後ろで監視するのも良いし、自分でやっても良い。
ただし、感情的になるのがタマにきず(汗
弁護士とトレーダー
理詰めでものを考えるのは、ロジックの実行に役立つ。
あらゆるシナリオを想定し、自らが作った六法全書(手法)を片手にルール通りに遂行すれば、おのずと勝率は上がる。
規律を知り、従い、守る事はトレードも同じ。
法に支配されるが如く、自分を戒めるなら勝てたも同然。
人の感情を揺さぶる戦略を知る事は、大衆心理を学ぶ事に役立つ。
但し、知識が多い程、扱うのが難しくなり、複雑化は悪化を招く。
裁判官とトレーダー
感情に左右されずに、売り、買い、両方の視点から平等に考えて結論を出す行為はトレードそのもの。
沈着冷静、客観性、は何より大事。
情状酌量の余地を下す事ができるのは、人の痛みが解るから。
他人の感情が解るなら、トレードには向いている。
冷静な者だけが生き残る相場の世界では、顔色一つ変えずに相反する視点を持つ事が重要。
決して早計な判断を下さず、膨大な知識と過去の事例の中から、常に最適な決断を下す集中力はトップトレーダーの証。
彫刻家とトレーダー
一流の彫刻家は、石の中に元々ある形を削り出しているだけだと言います。
これはトレードやトレード回数の精査に感覚が似ています。
トレードも、相場の声を聞き、ある種、受動的に相場から指示された場所のみで売買し、無闇に売買回数を増やさず、最低限行うのが良い。
待ち切れずに、どこでもかしこでも削って(エントリーして)しまうから、駄作になる。
経営者とトレーダー
人と違った発想力を持つコントラリアンはトレードの必要能力。
ただしワンマンで自分勝手な経営者はトレードでも成功しない。
良くも悪くも、トレーダーと同じ共通点を有している。
医者やトップ経営者にはサイコパス的感覚の持ち主が多いそうです。
どんな場面でも感情に流されずに、合理的・計画的にに駒を進められるのは、トレーダーが欲しがる能力です。
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などなど、挙げればキリがありませんし、医者や弁護士業に対して私が言及するのもおこがましいですが、
このように、決してトレーダーと一般常識は真逆という訳ではありません。
ただし! 上に挙げた方々が、仮にトレーダーに転身しても生き残るのは5%程度です。
勝てる・向いていると言っている訳ではなく、あくまで共通点は多々あり、
トレーダーだけが異質で、風変わりな、アヤシイ職業ではないと言う事。
うぅ、、、医者や裁判官でも5%かぁ・・・と思われるかもしれませんが、
主婦やフリーターが、裁判官と肩を並べられる5%なら、良いと思いませんか?
何事も、難しいと思えば難しくなります。
こんな風に考えれば、自分にもできると勇気が湧いてきませんか?
毎日の生活の中で、トレードの共通点を見付けると、毎時間トレーニングできますよ。
みなさんも共通点を探してみてはいかかでしょうか。
毎日がトレードの練習の場になりますよ。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。