エントリーした時、後の行動は決まっているか
原則として、エントリー後に当初の戦略を変更してはいけませんが、
(戦術・戦法は変更しても良い)
”ポジションコントール”は、戦略段階で組み込んでおく必要があり、ある程度舵を取りながら、引くべきを引き、攻めるべきを攻める準備が必要です。
つまりエントリー時点でその後のシナリオパターンとそれに対する投資行動を決めておく必要があります。
しかし、ポジション保有中に頻繁にチャートに釘付けになると、初心者でなくてもその時の感情に押され”予定にない行動”を取り一貫性をなくしてしまいがいちです。
(利害の当事者になると客観視できなくなる為)
そこで、エントリーの時点で、後のポジションコントロール(建玉操作)までを自動化する事で、無監視コントロールを実現します。
言い方を換えれば、
通常、エントリー時点では、「SL、TP」しか設定できませんが、
「SL、SL移動、TP」を、エントリー時点で、擬似的に注文する事が可能になるという事です。
「もうあなたの事(エントリー後のチャート)なんてどうでもいい」と言いながら、実はしっかりと建玉コントロールまでしてしまう、ツンデレ戦法といえるでしょう。
ここではMT4の決済機能を拡張するProEXを利用したツンデレ戦法の方法を紹介します。
Ver2.0から”基準値”に追加された新機能と併せて、SL移動の”基準値”と”利益調整”の、特徴と使い方について説明します。
まず、
「SLを移動する」とは?
※Ver1.06で「ブレイクイーブンムーブ」と表記していた機能と同じ機能です(表現を変えただけです)
SL移動とは、
SLを、任意のタイミングで、任意の場所に、自動で、移動(注文)する機能です。
基準値とは?
SLの移動先の価格です。
MT4は価格で指定しますが、ProEXは原則として「建値」を指定します。
「建値」はポジション毎に違う為、すべてのポジション固有の価格を自動で指定する事ができます。
基準値の種類
(各建玉の)建値
各建玉に応じた建値に、SLを移動します。
(各建玉の)建値+スプレッド
各建玉に応じた建値にスプレッド分を加えた価格にSLへ移動します。
(スプレッド差分によるマイナスを回避できますが、MT4の【ストップレベル※後述】にひっかかりやすくなります)
最も不利な建玉の建値
全てのポジションのSLを、最も不利なポジションの建値に移動します。
※ショート・ロングは自動で判別し、それぞれの最不利ポジションを取得します。
最も不利な建玉の建値+スプレッド
最も不利なポジションの建値スプレッド分を加えた価格にSLへ移動します。
(スプレッド差分によるマイナスを回避できますが、MT4の【ストップレベル※後述】にひっかかりやすくなります)
現在価格(BID)
SLを現在価格に指定する為、「利益調整」を同時に指定する必要があります。
同時に指定しない場合、MT4の【ストップレベル※】にひっかかる為、オーダー(SL移動)は無効になります。
ストップレベルとは?
※ストップレベルとはMT4に指定されている、注文を移動できない価格帯で、ブローカー・通貨ペア・等でそれぞれ数値が異なります。
※これはどのMT4インジ(EA)でも同じです
利益調整
「基準値に上乗せして確保する利益」をポイントで入力します。
※1ピップ=10ポイント
ショート・ロング別にプラスマイナスを逆転せずに入力できます。
同じ設定のままロング・ショートに適応するため、例えば両建してもそのままの設定でOKです。
ヒント
ProEXは原則として建値を基準値にしていますが、
「利益調整」にはマイナス値も入力できるので、、建値から乖離した価格にSLを移動させる事も勿論できます。
例えば、
基準値=建値
利益調整=-300
とした場合、-30pipsの損切り注文をする事ができます。
私自身は建値保全(ブレイクイーブン)機能が欲しかったので開発し、使っていますが、
一般公開にあたって、自由度を高くしていますので、自分だけの使い方をアレンジしてみてください。
まとめ
設定値を増やした事で更に汎用性が増し、いろいろな戦術が可能になる筈です。
ですが、私はブレイクイーブン、つまり建値保全にこの機能を利用します。
一に安全、二に安全、三四も安全で、全部安全が大事だという認識は忘れないでください。
自動で元本確保を強制する装置がどれだけトレードを優位にするかの認識と実体験をもつべき、と、強調しておきたいと思います。
※ProEXはEA(エキスパートアドバイザー)です
ブレイクイーブンムーブについてご質問を頂きました(ProEX)
Verは1.06→2.00となります。
ヘルプページは順次変更予定ですが、全項目が即時更新とならないケースはご了承頂ければと思います。