トレード棒銀戦法

「負け」は呼吸の呼?

トレードは全勝できないので、グロスで勝つしかありません。

トータルで勝つという意識を、骨身に染みて理解している必要があります。

 

例:1

仮に、現在20枚のポジションを保有しているとします。

投資資金は100万円で、20枚合計の含み益は資金の20%、つまり+20万円です。

 

この時、ポジション全てを決済して20万を利確することに苦痛はあまり感じない筈です。

 

では、この内15枚のポジションがマイナスだとしたらどうでしょうか。

利益が出ているのは5枚だけで、この5枚がその他のマイナスを相殺した上に勝ち越しています。

 

含み益20万円の内訳が、例えば次の様な感じですね。

恐らくそれでも普通に決済できると思います。

ポジション1:+20万

ポジション2:+2万

ポジション3:+10万

ポジション4:+5万

ポジション5:+15万

ポジション6:-3万

ポジション7:-2万

ポジション8:-2万

ポジション9:-3万

ポジション10:-3万

ポジション11:-11万

ポジション12:-0.1万

ポジション13:-13万

ポジション14:-3万

ポジション15:-2万

ポジション16:-0.1万

ポジション17:-3万

ポジション18:-3万

ポジション19:-1万

ポジション20:-2.8万

計:+20万

 

20%は立派な成績です。

 

 

例:2

しかしこれが単発ポジションの連続だった場合はどうでしょうか。

直列的なトレードで、次のような感じです。

※例1と順序を変えただけです

1回目:-3万

2回目:-2万

3回目:-3万

4回目:-0.1万

5回目:-2万

6回目:+2万

7回目-3万

8回目:-2.8万

9回目:-13万

10回目:+5万

11回目:-3万

12回目-1万

13回目:+10万

14回目:-11万

15回目:-3万

16回目:-0.1万

17回目:-2万

18回目:+15万

19回目:-3万

20回目:+20万

計:+20万

 

ちょっと伝わり辛いかもしれませんが、

 

ここでは、最大ドローダウンを考慮した資金管理の重要性を説いているのではなく、

勝敗分布(順序)による、メンタル変化、それによるトレードへの影響の懸念の説明をしているつもりです。

 

捨て駒は、計略の途中だろ?

7割5分負けている状況だとさすがに12~3戦目で手法を疑い始めたりして、

「このままじゃ損切り貧乏だ」と考え、それ以降の敗戦恐れルール曲げ一貫性を失ったりします。

 

将棋で駒を一枚も取られずに勝つのはプロでもほぼ不可能な様に、トレードも負けを込みで考えなければいけません。

むしろ進んで駒を差し出してこそ勝利に近づきます。

 

そして、(手法にもよりますが)トータル損益の大部分を、数回のトレードの損益で締めている事は、往々にしてあります。
(売買履歴を確認するとよく解ります)

※上の例では一つのポジション(+20万)が、全体の利益と同等です。

 

何が言いたいかと言うと、積極的に負けを獲りにいけ、という事です。

 

 

オマエはまだ、死んでいない。

ただし負けるといっても大負けはダメです。

 

急ごしらえのスペシャル楽観理論で当初の損切りラインを後退させるなどもってのほかです。

SLラインに達したトレードはそこで終わっていますから、潔く相場に参加料として差し出しましょう。

ケンシロウ風に言えば「そのポジションはもう死んでいる。」です。

 

上の例だと10万を超える負けが2回ありますが、これらをその他同様に-3万以内に抑えたり、他のトレードでブレイクイーブン決済(建値撤退)を増やせば、勝率を変えずに利益を倍増させる事ができます。

(あるいは微益(+0.1等)を増やせば見かけの勝率の方を増やすこともできます)

 

例1のポジションの内、マイナスポジション(例えば-13万の玉)を選び、そのひとつだけ決済せずにホールドしたりはしませんよね。

仮にひとつだけ残すなら、合計プラスで利確した上で、フェイバーのポジションを残すべきなのです。

(例えば”ポジション3”ひとつだけ残して全決済すれば、10万利確して10万含み益が残るので最悪の事態でも負けは無く、しかし追加利益の可能性は残る)

(どちらでも同じに思うかもしれませんが、基本的には(不良債権的な)不利な建玉から切り捨てるのがセオリーです)

 

 

無理な延命は傷口を広げるだけでなく、トレーダー人生さえ狂わす致死性脅威があります。

「オマエのトレーダー人生の方こそ、死にそうだよ。」です。(ケンシロウ言わなさそう)

 

捨て駒は何枚取らせても良いので、落ち着きましょう。

最後に、トータルで、勝ちましょう。

 

負けも計略の

表面的な負けがどんなに続いても、資金管理が正しければ想定外に死ぬ事はありません。

計略下の負けは勝利への布石、オマエはまだ、死んでいない(なんかちょっとカッコ良くない?)

 

本日の業務予定

負けは、防ぐのでなく、当然の予定として淡々と遂行するものです。

もう、日常業務として負けろ、です(ちょっとカッコ悪い;)

 

上の例で言えば、20万のトレードだけをチョイスして得る事はできませんから、それまでの複数の負け勝利にとって必要だった訳です。

負けトレード無くして勝ちトレード無し。

負けトレードが勝ちトレードを作っていると解ったら、負けトレードにも愛着が湧いてきませんか。(・・・、やっぱ湧かない。)

 

名付けるなら、トレード棒銀理論(なんじゃそら)(なんとくイメージで。。)

 

※棒銀[ぼうぎん]:将棋の戦法の一つ。「ー戦法」「原始ー」。

 

※トレード棒銀という投資用語はありません。ここだけの造語ですが将棋を知っている人はなんとなくイメージで解るかと。。。棒銀はある種地味な戦法ですがトレードも地味な行為なのです。

 

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