トレードと意志力
自己規律を維持する、意志力や自制心は、トレード力を左右するトレーダー不滅のテーマですが、
今回は、意志力は頑張って発揮しようとしてはいけない、というお話です。
勉強にも意志力やモチベーション維持は大切ですから
意志力を高めたい、決めたルールを破ってしまう、やりたいと思っている事が続かないなどのケースに参考になるかと思います。
またポジポジ病はトレーダーにとって最悪の敵です。
ルールに反してポジションを取ってしまう癖のある方もこの記事は参考になります。
意志力は
「温存して、適切に使う」イメージであり、過度に強化しようと考えない方が気が楽ですし、成果がでます。
トレード時に意志力を高めるのでなく、
トレード前に意志力を高めておくのでもなく、
日頃から意志力を高めておくのでもないです。
温存する という事です。
別の言い方をすると、意志力を強化しなくても良い方法を探す方が良いという事(ややこしい?)
どういう事か説明していきます。
トレーダー VS パティシエ
最近テレビで大人気で、なかなか手に入らない ショートケーキ を
ダイエット中の女性(又は男性)の目の前のテーブルに置き、自由に食べて良いとします。ケーキ代は店側負担。
男性なら、他の欲に置き換えて考えても良いでしょう。
(※マシュマロ・テストとは全く別の話です)
部屋の中は、彼女とケーキの2人(?)だけ。
意志力は試されます。
意志の強い彼女はケーキに手を付けません。
30分おきにパティシエが来て、別のケーキに交換していきます。
(パティシエはテーブルまで来たりしないかもしれませんが、ま、空想で。)
ケーキはどんどんやってきて、一度下げられたケーキは二度と食べられません。
「季節限定」「旬のフルーツ」「セレブ御用達」「当店最高級」、、、
さまざまなケーキが置いていかれます。
ダイエット中の彼女は、ケーキを食べません。
次にパティシエが来た時、彼女は先程から気になっていた事を訊ねます。。
彼女「あの、、下げられたケーキは、どうしているのですか?」
パティシエ「一度お客様にお出ししたメニューは廃棄処分しております。」
そしてまた次のケーキに交換されます。
「今回は当店の最高価格のケーキでございます」
それでも彼女は、食べないかもしれませんが、そこにいるだけで意志力は消費します。
数時間も経ったころ、彼女の意志力ゲージはエンプティーを割ります。
ついに彼女は決断します「勿体ないから食べちゃお。」
その後、次々に置かれていくケーキがどうなったかは、想像におまかせします。
「彼女のダイエット」と「食材の勿体なさ」に、本来、関係はありません。
彼女の目的はダイエットです。
目的の達成にケーキはNGの筈です。
彼女が食材の破棄に責任を感じる必要はなく、捨てないようにシェフに言うなり、方法はいくらでも考えられるのですが、意志力を使い果たしているので、もう食べるしかありません。
いや、食べたいのです。
彼女がパティシエに質問しようと思った時点で、すでに勝敗は決していました。パティシエの答えが何であれ。
答えが気に入らなければ、気にいる答えが出るまで質問するからです。
ただただ、食べたいんです。
もう、腹減っとんねや、早よ持ってこいや状態です。
男性なら、ケーキを他の欲に置き換えて考えて見て下さい。
トレーダーなら、ケーキをチャートに置き換えて考えて見て下さい。
おいしそうなチャートは次々にやってきますよね。
理由を付けてトレードしていませんか。
これは、ポジポジ病と意志力に関する例え話です。
彼女が途中からケーキを喰いまくったのは、彼女の意志力が弱いからでしょうか。
次回、 意志力は、強弱の問題でなく、消費量の問題 へつづく