新型コロナで学ぶパニック相場の特徴

フェイクかどうかは関係ない

2020/03、日本だけでなくアメリカでもトイレットペーパー買い占めによる売り切れ問題が発生したのにはちょっと驚きがありました。

新型コロナウィルスの影響で、製造元の中国から輸入が止まるなどのフェイクニュースがパニックバイイングという大衆行動を引き起こしたのですが、

これはFXトレーダーが知っておくべき関心の高い問題です。

 

勿論トイレットペーパーと為替に相関関係がある訳ではありません。

パニックに入ったら、情報の正誤は重視されない

注目スべきは、パニックバイイングに「情報の正誤は無関係」という事です。

トイレットペーパーを買う為に行列に並んでいる人がインタビューで「フェイクニュースだと既に知っているが、こうなると買わないわけにはいかない」と答えていました。(客観的に見るとツッコミたくなりますが本人は大真面目です。)

 

動物的習性による反射的行動

鳥や魚の群れでは、後尾の個体は周囲の行動に合わせて(信じて)自身の行動を決めます。これは集団として外敵などの驚異を効率的に回避する本能的な知恵と言えますが、これに似た事が人間の群衆にも起きると解釈して良いでしょう。知識による判断でなく本能による回避を選んでいるという事です。

パニックに陥ったら、元の情報が何であったかは関係ありません。むしろその情報を知る必要さえありません。その情報がポジティブ内容であれ、ネガティブ、ニュートラルであれ、隣の個体、あるいは群れ全体の行動に従う事を最優先しているのです。

 

これらは誰でも知っている当たり前の知識だと思うかもしれませんが、問題はそれを相場に活かせるかどうかです。

 

相場のバンドワゴン効果

相場でもこれと全く同じことが起こります。起点となった材料が持っている本質的な意味は次第に薄れ、後は大衆の流れを増大させ、いつしか大衆の流れそのものが材料化して、売りが売りを(買いが買いを)呼びます。

テクニカル的には、最初の材料で動きが決まり、大衆が追随することで、ロスカット(抵抗線・支持線)を巻き込み、さらに大きな動きに変化し、このことでトレンドは、より強く、そして加速していきます。

 

為替トレーダーは有利

このような相場の時、株トレーダーに比べて一般人の為替トレーダーはトレード的に有利にあると考えます。

為替トレーダーにとっては相場の上がり下がりはどちらも平等なトレード機会である為です。(通貨を反転させれば同じなので。)

株式の場合は最悪、流動性の低下や、資産の目減りなどで、動かない選択肢が有効(底値を待って買う為の忍耐の時期)と言えますが、為替はロングもショートも平等に実施できます。

従って、為替トレーダーは注目しておきましょう。(トイレットペーパーと為替相場の因果関係はありませんが、どちらも新型コロナ起点なので結果的に相関する可能性はあります)

 

パニック相場の終わり

パニックバイイングの後はどうなるでしょうか。加熱がピークに達した後、時間経過とともに市場は冷静さを取り戻します。

トイレットペーパーであれば、単に「買われなくなる/平時に戻る」だけですが、(しばらくお尻は安心♡)

 

為替の場合「反対売買が増える」ことになります。売られたものは買い戻され、買われたものは売らなければ利益にならないので、ポジション解消の動きがある為です。

これは投機家視点であり実需視点では影響しないと思うかもしれませんが、為替市場の大部分は投機・投資を伴う売買行為の為、如実に影響します。

従って、パニック相場の終わりにも充分注意する必要があります。

 

素人がパニックを予測するな!対応しろ!

重要なのは、これらのことを解った上で相場に望むという俯瞰視点です。あなたは群衆を上から見ます。

仮説準備は重要ですが、パニックがいつくるかパニックがいつ終わるかは、プロでも解りません。まして素人が予知しようなど、泣いた赤子も爆笑するオモシロ行為です。それができるのはババ・ヴァンガくらいです。計算して予測しようという事でなく、大衆トレーダーはこのように動きやすいという事実を知って、相場に参加する事が重要です。

 

そうすれば、群れの中で一人、正しい方向へ行けるかもしれません。

そこに裏の道あり花の山、ですね。

 

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