トレンドライン理論
問1)トレンドラインがなぜ機能するか答えよ
トレード専門学校・必修課目「相場分析」からの出題(嘘です
一目均衡表やMACDなどと違い、トレンドラインはほぼトレーダーの主観で引かれます。
なぜ、このラインが機能するのでしょうか。
◆トレンドラインと水平線の違い
トレンドラインが機能する理由と、水平線が機能する理由は少し異なります。
「線」としては斜めか横かの違いであり、どちらも同じ性質を持っている為、
使う時は同じ様に使っても問題ありませんが、原理を確かめておく事は基礎固めとして大切です。
水平線が価格そのものを対象にしているのに対し、
トレンドラインは価格の振幅、戻り幅、戻りの割合を対象にしています。
また、価格に時間の概念が加わり、
相場の速度のようなモノを視覚的に見る事ができます。
水平線は、直近や、日足の高値安値、ラウンドナンバー(キリ番)など、
その価格帯が意識された結果に対して引ける線ですが、
トレンドラインは、価格帯に限らず、
参加者の連続的な行動の軌跡と言えます。
また、インジケーターでいう先行指標、遅行指標でいえば、どちらも兼ね備えたものと言えます。
難しい計算を必要とせず、シンプルで使い勝手のよいものです。
◆トレンドラインで感じる群衆の軌跡
トレンドラインで反発する理由
売買は必ず反対売買によって手仕舞いされるので、
価格が一方向だけに動き続ける事はありません。
波を描きながら動いています。
この波は誰が動かしているのでしょうか?
参加者です。
多くの人がそこで買い、買った人は利益を得る為にいずれ売ります。
では、どこで売るのでしょうか。
この、売る人が多かったポイント、平均的に多く売られたポイントがBです。
(Aに対してのB)
これは、価格と時間、両方が考慮されています。
さて、その参加者ですが、あなたが昨日も今日も参加しているのと同じで、
市場の顔ぶれが昨日と今日で激変する事はありません。
時間帯で考えても同じです。
数時間前のプレーヤーに大きく変化はありません。
もちろん長期的には少しずつ入れ替るのでいつまでも同じではありませんし、
全く同じ瞬間というのもまたありません。
少し前と微妙に違うが、大体同じメンバーでやっています。
今日もお疲れさまですって感じです。
故に同じ様な波を描き易くなります。
AからBへの戻り率(値幅)は全体のメンバーが最も多く反応した結果です。
A-C間はプレーヤー全体の平均的ポジション保有時間。
A-B間は平均的利食い(損切り)pipsと考える事ができます。
(厳密には違いますが、そう見立てる事ができます)
上図では、中央でトレンドラインを下に抜けています(中央の赤線)が、
A-B-Cの振幅の間隔(波系)は概ね維持されます。
プレーヤーが激変しない限り、今後もこのA-Bの波が続くと予想する事ができます。
(チャート未来側のトレンドラインです)
これがトレンドライン付近で反発する理屈で、
チャネルラインが有効になる理由でもあります。
チャネルラインが同間隔で続く事が多いのはこの為です。
水平線の反発の理由と根本的に違います。
無論、仮に参加者が同じでも、同じ値動きにならない事もあります。
同じ人が同じ行動を取り続ける訳ではないからです。
次はトレンドラインブレイクアウトについて説明します。