正しいトレンドラインの引き方
トレンドラインを、利益を生む道具にするか、ただの斜めの線にするかは100%扱う人次第です。
タダの斜線になっていませんか?
小学生でも書ける斜めの線ですが、シンプルなだけに汎用性が広く使い手のセンスが問われます。
お箸の使い方に差が出るように、同じモノでも、使う人、使い方を変えるだけで出来る事が違ってきます。
初級者も上級者も使うトレンドライン、基本的な引き方を説明します。
チャート分析の基本
チャート分析で、トレンドラインは基本ですが、
基礎 ≠ 初心者向け
基礎 = 本質
という価値観は必要です。
成長の段階にもよりますが、
新しい知識を追加するより、古典(基礎)を反復して本質を固める方が重要です。
イチローは素振りを辞めない筈です。
手にある武器に磨きをかけましょう。
新しい事に手を出している暇はありません。
今さらトレンドライン、ではなく
前よりもっとトレンドライン、です。
何かのスローガンみたいなっちゃいましたが;
トレンドラインの引き方
直近のGBP/USD(上図)日足チャートで説明します。
少しズレましたが、上と下の図は時系列で繋がっています。
2015-05-28時点のGBP/USD日足ですので、検証してみたい人は自分のチャートでもやってみて下さい。
私がトレンドラインを引くとこうなります。
上図はA-B間を元にトレンドラインを引いています。
引き方は単純で、
上昇トレンド = 切り上げた二点の安値を結ぶ
下降トレンド = 切り下げた二点の高値を結ぶ
上昇トレンドの場合は安値同士、下降トレンドは高値同士を結んだものがトレンドラインとなります。
下降トレンドで下、上昇トレンドで上に引くのは間違いなく初心者です。
左図のように、トレンドラインが突破された場合は、新たに引き直します。
右図のように、人によっては、赤・青で引き方が分かれる場合もあります。
このようにトレンドラインは、ある程度主観的に引かれ、引き直したり、違うトレンドラインを引いたりと、結構自由に描写します。
正しい引き方 とはいいましたが、実はある意味で自由です。
始めの2点間を結んだだけですがその後ライン際で何度も反発しているのが解ります。
こうならない事もあります。
ラインを引く際、ヒゲの端(高値・安値)で引くか、実体(始値・終値)で引くかが問題だという人もいますが、どちらも問題ではありません。
ヒゲの真ん中辺りで引いても良いです。
それが、引き方です。
その根拠としては、
①そもそも主観で引いている
②水平線とは意味が異なる。
③厳密に反発する線を描く事は不可能
④線を引いた後も、あいまいに捉えて使用するもの
⑤国やブローカーによって見ている足情報が異なる(一番重要な時間足はどれか)
などがあります。
あくまで目安です。
綺麗なラインを引く必要はありません。
何度でも書き直して下さい。
ちなみに、ヒゲが重要でないと言う事ではありません。
あくまでトレンドラインの役割にとっては大きな意味を持たないと言う事です。
髭は髭で別の用途として重要です。
それぞれの使う目的を混同しない事です。
どこまで伸ばして描写するか
できるだけ右に伸ばして描写します。
次のトレンドラインが引けるまで残しておくと良いでしょう。
また、一度ラインをブレイクしてもしばらくしてまた同じチャネルに戻って来る事もあるので、暫く残しておきます。
過去のトレンドラインを残しておくと、意外にも「同じ角度」のラインが繰り返されている事に気付きます。
これらは『強さ』や『確度』を予測するのに役立ちます。
よければトレンドラインの引き方2もセットでお読みください。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
「上昇トレンドの場合は高値同士、下降トレンドは安値同士を結んだものがトレンドライン」
と書いてありますが、逆ではないでしょうか?
ご指摘ありがとうございます。
申訳ありません。訂正しておきました。
上昇なら下側、下降なら上側に引くのが正しいです。
よろしくお願いします。